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熱中症の予防とメカニズム

こんにちは。Spx-proの佐々木です。

長い長い雨が終了し、だんだんと暑い日が続くようになってきました。

今年は台風が発生しない珍しい年になりましたね。

雨が続いたり、外出自粛があったりと今年はたくさんのことが起こっています。

外に出るときはマスクが必須になっていますね。

自分はかからないと思っていても、マナーとしてつけている人もいるのではないでしょうか?

暑い日なのにマスクをしなければいけないということで起こってくる問題もあります。

それは熱中症です。

毎年、熱中症で病院に搬送される人が増えていますが今年はマスクで暑さが倍増してしまいます。

また、運動中にもマスクが必須になっているので取れない状況が続いています。

無理な運動をしてしまうとコロナではなく熱中症にかかってしまう恐れがあります。

そこで、今回は熱中症について紹介したいと思います。

どのような熱中症の種類があるのか、予防の方法などを紹介していきたいと思います。

4つ熱中症

熱中症4つ
熱中症には症状によってレベルがあります。

大きく分けて4つの段階に分かれています。

熱中症に関連している脱水症状はみなさんも知っていると思います。

その中で熱疲労、熱失神、熱けいれん、熱射病の4つに分類することができます。

重症度で表すと
熱失神<熱けいれん<熱疲労<熱失神

の順になっています。
熱失神、熱けいれん、熱疲労に関しては大きな差はありませんがこのような順番になっています。

この4つの症状について紹介していきたいと思います。あ

熱失神

熱失神は全身倦怠感や循環不全などから熱疲労に陥り、めまいを起こしてしまうという症状のことです。

めまいが起こった場合、安静にしてれば良いのですが、失神してしまった場合は意識がないので、救急車を呼んだ方が良いでしょう。

熱けいれん

熱けいれんは暑さにより、身体の筋肉がけいれんしてしまうという症状になります。

みなさんが想像しやすいのは足を攣ったときですね。

これはいわゆるこむら返りという症状で、様々な原因もありますが、暑さが原因の場合もあります。

その他に手足のしびれなども起こるようです。

熱疲労

熱疲労は全身の倦怠感などが主な症状になります。


その他に循環不全状態になり、血液の循環が悪くなってしまうということがあります。

名前の通り、暑さに身体がやられて多くの疲労をしてしまうというのが症状になります。

身体がぐったりして力が入らなくなり、意識を失ってしまうということもあります。

また、吐き気や頭痛を伴うのも特徴になっています。

熱射病

全身倦怠感や、循環器不全状態が続き、多臓器障害を起こしてしまい死に至る可能性がある症状になります。

体温が高い状態が長く続く高体温状態、失見当識などの中枢神経症状が特徴になっています。

このように4つの中でも死に至る一番危険な症状になっております。

熱中症の原因と予防方法

熱中症の4つの症状がわかったところで、熱中症のメカニズムと予防方法を紹介していきたいと思います。

メカニズムを知ることで、予防法の理解が深まるので、先にメカニズムを紹介したいと思います。

体温調節機構

熱産生、熱放散
人間は運動や食事をすることによって熱を体内に発生させます。

具体的に言うと、運動、分泌腺活動、食事誘発性熱産生

の三つに分けることができます。

運動は聞いただけで理解することができると思いますが、分泌腺活動、食事誘発性熱産生はピンとこないと思います。

簡単に言うと、分泌線活動ではホルモンなどを分泌することにより、起こる熱のことで、食事誘発性熱産生は食事をエネルギーに変える過程で熱を産生しているということです。

このような三つの働きにより、熱を体内に発生させます。

この熱を放出させるために4つの働きが身体に起こります。

伝導、対流、輻射、蒸散
の4つになります。

簡単に説明すると、

伝導は冷たいものを触ることで体温を下がるなど、
対流は冷たい風などで体温が下がるなど
輻射は太陽の光を浴びることで暑く感じるなど
蒸発は汗により体温を下げるなど

というものがあります。

熱中症が発生するメカニズム

熱中症が起こるメカニズムはみなさんもわかるように高温、高湿度により発生します。

先ほど紹介した伝導、対流、輻射、蒸発に対して、熱産生が大きく上回り、熱を溜め込んでしまうことが原因で異常な高温状態に起こります。

また、その際に蒸発の熱放散である発汗により体温を下げようとするため、体内の水分やナトリウムなどの電解質を多く放出してしまうため、脱水症状を引き起こしてしまいます。

このようなことが熱中症の原因となっています。

熱中症の予防について

メカニズムがわかったと思うので、自ずと予防方法が分かってきたのではないでしょうか?

予防することができるので、しっかりと学んで予防していきましょう。

まず、体温を大きく上昇させてしまう暑熱環境が原因なので、暑い日はなるべく運動を控えるということが第一になります。

運動中に予防できる方法としては適度に水分を補給することが第一にあげることができます。

汗中に含まれる塩分は元は0.9%の濃度ですが、運動により0.5〜0.6%になる場合があります。

例えば暑い環境の中で激しい運動を行うことによって、塩分が10g程度低下してしまうとい割れています。

そのため、水分の他にも塩分もとることが良いとされています。

目安としては10分〜15分に休憩を取り、各休憩ごとに200ml程度の水分補給が推奨されています。

その中に0.2%程度の少量の塩分を入れることでナトリウムの不足になることを防ぐということができます。

また、スポーツ選手などに多く用いられる暑熱順化という方法もあります。

あらかじめ、高温の環境で練習を行うことで、身体をなじませて、熱放散などを効率的に行えるようにする方法もあります。

まとめ

暑い時期、日差しが直接当たる外での運動で熱中症が起こることが多いです。

しかし、室内でも熱中症が起こりうる可能性があります。

特に汗が出にくい人は身体が水分を失われているということを自覚しにくい傾向にあります。

そのため、水分が不足していることに気づかず、脱水症状に陥ってしまうということがあります。

運動をしていない場合でも、暑い環境にいた場合は注意が必要です。

こまめに水分補給をするようにしましょう。

暑い夏をみんなで乗り越えていきましょう!

以上、佐々木でした!

参考テキスト:健康運動指導士養成テキスト
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